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こんにちは、ManageEngineコンテンツ担当の園部です。
2024年10月のMicrosoftセキュリティ更新プログラムの概要を解説します。
朝晩に冷え込むことも多くなった2024年10月のこの頃、Microsoftは118件の脆弱性の修正を行いました。
月例のセキュリティ更新プログラムとは?
月例のセキュリティ更新プログラムとは、Microsoft社が毎月第2火曜(日本時間で水曜日の場合もあります)に公開する、OSやその他の関連アプリケーションのセキュリティアップデートやその他アップデートのことを指します。この配信のことを「パッチチューズデー(Patch Tuesday)」と呼ぶこともあります。
バグや脆弱性・ゼロデイ脆弱性を修正するための重要なセキュリティアップデートがこの日に多くリリースされます。 なお、緊急性が高く頻繁に悪用される脆弱性が発見された場合は、パッチチューズデー以外の日にパッチがリリースされることもあります。
2024年10月度のMicrosoftセキュリティ更新プログラムの概要
冒頭でも述べたとおり、Microsoft社は2024年10月に118件の脆弱性に対する修正を行いました。
修正された118件の脆弱性の内訳は以下の通りです。
Critical:3件
Important:114件
Moderate:1件
今回のセキュリティアップデートには、以下の製品や機能が含まれています。
今月は「Windows Office」や「Visual Studio Code」など、エンドユーザーの使用頻度が高いソフトウェアの脆弱性が多く修正されていますので、できる限り早い修正プログラムの適用が推奨されます。
- .NET と Visual Studio
- .NET、.NET Framework、Visual Studio
- Azure CLI
- Azure Monitor
- Azure Stack
- BranchCache
- DeepSpeed
- Internet Small Computer Systems Interface (iSCSI)
- Microsoft ActiveX
- Microsoft Configuration Manager
- Microsoft Defender for Endpoint
- Microsoft Graphics コンポーネント
- Microsoft Office
- Microsoft Office Excel
- Microsoft Office SharePoint
- Microsoft Office Visio
- Microsoft Simple Certificate Enrollment Protocol
- Microsoft Windows Speech
- Microsoft リモート デスクトップ ライセンス サービス
- Microsoft 管理コンソール
- OpenSSH for Windows
- Outlook for Android
- Power BI
- RPC Endpoint Mapper Service
- SQL 用 Microsoft WDAC OLE DB プロバイダー
- Service Fabric
- Sudo for Windows
- Visual C++ 再頒布可能インストーラー
- Visual Studio
- Visual Studio Code
- Windows Ancillary Function Driver for WinSock
- Windows BitLocker
- Windows Cryptographic サービス
- Windows EFI パーティション
- Windows Hyper-V
- Windows Kerberos
- Windows Local Security Authority (LSA)
- Windows MSHTML プラットフォーム
- Windows NT OS カーネル
- Windows NTFS
- Windows Netlogon
- Windows Network Address Translation (NAT)
- Windows Resilient File System (ReFS)
- Windows Standards-Based Storage Management サービス
- Windows Storage
- Windows Telephony Server
- Windows オンライン証明書状態プロトコル (OCSP)
- Windows カーネル
- Windows カーネルモード ドライバー
- Windows シェル
- Windows スクリプト
- Windows ストレージ ポート ドライバー
- Windows セキュリティで保護されたチャネル
- Windows モバイル ブロードバンド
- Windows リモート デスクトップ
- Windows リモート デスクトップ サービス
- Windows ルーティングとリモート アクセス サービス (RRAS)
- Windows 保護カーネル モード
- Windows 共通ログ ファイル システム ドライバー
- Windows 印刷スプーラー コンポーネント
- Winlogon
- コード整合性ガード
- リモート デスクトップ クライアント
- ロール: Windows Hyper-V
2024年10月に修正されたゼロデイ脆弱性
2024年10月の月例パッチでは、5つのゼロデイ脆弱性へのアップデートが提供されました。
CVE番号 | 概要 | 備考 |
---|---|---|
CVE-2024-6197 | Curlのリモートでコードが実行される脆弱性 | この脆弱性が悪用されると、libcurlのutf8asn1str関数の仕様を悪用してスタックメモリーが上書きされる可能性があります。これにより、クライアントが悪意のあるサーバーに接続したり、クライアント上でコードを実行されることがあります。 |
CVE-2024-20659 | Windows Hyper-Vのセキュリティ機能のバイパスの脆弱性 | 特定のハードウェア上にあるUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)ホスト内の仮想マシンにおいて、UEFIを回避することが可能となり、ハイパーバイザーとセキュアカーネルを侵害する可能性があります。 |
CVE-2024-43572 | Microsoft 管理コンソールのリモートでコードが実行される脆弱性 | この脆弱性に対する修正パッチを適用することで、信頼されていないMSCファイルの実行を防ぎ、この脆弱性が攻撃されることを防ぎます。 |
CVE-2024-43573 | Microsoft MSHTMLのなりすましの脆弱性 | nternet ExplorerやMicrosoft EdgeのInternet Explorerモード、WebBrowserコントロールによる他のアプリケーションで使用されているMSHTMLの脆弱性です。レガシーアプリケーションの使用のためにInternet ExplorerやEdgeのInternet Explorerモードを使用している場合は、この修正パッチを直ちに適用してください。 |
CVE-2024-43583 | Winlogonの特権の昇格の脆弱性 | この脆弱性が悪用されると、攻撃者はSYSTEM権限を獲得する可能性があります。詳しい対処法はMicrosoft社の記事をご参照ください。 |
深刻度がCriticalの脆弱性とパッチ
2024年10月にリリースされた深刻度が「緊急」の脆弱性の概要と対応するパッチは以下の3点です。
CVE番号 | KB番号 | 影響を受けるコンポーネント | 概要 |
---|---|---|---|
CVE-2024-43468 | KB29166583 | Microsoft Configuration Manager | リモートでコードが実行される脆弱性 |
CVE-2024-43488 | 5044273,5044277 5044280,5044281 5044284,5044285 5044288 |
Visual Studio コード Arduino 拡張機能 | リモートでコードが実行される脆弱性 |
CVE-2024-43582 | – | リモート デスクトップ プロトコル サーバー | リモートでコードが実行される脆弱性 |
WSUS廃止!?パッチ管理の課題を解決するセミナー開催
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